皆さん、こんにちは。長谷川暢子(のぶこ)です。
2018年、私はタイ・チェンマイで行われた、9日間のダークルームリトリートに参加しました。
ダークルームとは、外からの光を完全に遮断した空間で、沈黙の中、瞑想をしながら「不食」を実践し、自分自身と向き合うリトリートです。
目を開けても閉じても何も見えない暗闇の中で9日間を過ごす。
日常ではなかなか経験できない、かなり特別な時間でした。
この記事では、ダークルームで実際にどのように過ごしたのか、そして完全な暗闇の中で私が気づいた、本当に大切なことについてお話しします。
※この記事は、2018年に私自身が参加したリトリートの体験記です。断食や不食を推奨するものではありません。自己判断では行わず、必要な場合は必ず医師などの専門家に相談してください。
9日間のダークルームリトリートとは
私が参加したのは、不食やプラーナについて発信しているジャスムヒーンさんが主催するダークルームリトリートです。
当時、私はシータヒーリングを通して、脳波をシータ波の状態へ導き、潜在意識に働きかける方法をお伝えしていました。そのため、不食や瞑想によって人の意識や感覚がどのように変化するのかに強い関心があり、ダークルームへの参加を決めました。
リトリートが行われたのは、タイ・チェンマイにあるタオガーデンという自然豊かな施設です。
到着した日は夕方まで自由時間だったため、施設内でランチやディナーを楽しみました。これから暗闇の中へ入ると思うと少し緊張しながらも、美しい自然とおいしい料理を満喫しました。
特に、ヤングココナッツのアイスクリームがおいしかったことを、今でもよく覚えています。
光を完全に遮断した建物での生活
ダークルームは、窓から光が入らないよう完全にシールドされた専用の建物で行われました。
参加者は世界各地から集まった約45名。そのうち日本人は6名で、私は日本人とブラジル人の方との3人部屋でした。
中央のスペースでは毎日セッションが行われます。消灯する前に自分の座る場所を決め、暗闇の中でも手探りでたどり着けるよう、部屋の配置や道順を覚えておきます。
化粧水や洗顔料なども、消灯前に置き場所を決めます。トイレやシャワーへ行くときも、壁を伝いながら移動します。
サイレントリトリートなので基本的に会話はしませんが、方向が分からなくなったときなどは、小さな声で助け合うことが許されていました。暗闇の中で同室に日本人の参加者が一緒にいてくれたことは、とても心強かったです。
そして、いよいよ消灯。目を開けても、閉じても、見える景色はまったく同じです。
光が一切ないという状態を初めて体験した私は、最初のうちは不便さよりも「何も見えないって面白い!」という新鮮な感覚を楽しんでいました。
暗闇の中で浮かび上がった「仕事、仕事、仕事」
ダークルームでは、1日に数回のセッションが行われ、それ以外の時間は瞑想をしたり、静かに自分の内側を見つめたりして過ごします。
携帯電話も使えず、本も読めず、景色を見ることもできません。自分の意識を外へ向けるものが、ほとんどないのです。
2日、3日と暗闇の中で過ごしていると、自分が普段何を考え、どこにエネルギーを注いでいるのかが、驚くほどはっきり見えてきました。
私の中から繰り返し出てきたのは、仕事のことでした。
仕事、仕事、また仕事……。
自分でも「どれだけ仕事のことを考えているの?」と呆れるほど、頭の中は仕事でいっぱいでした。
そして私は、暗闇の中でふと、こんなことを思いました。
「ああ、なんて寂しい人生なのだろう」
もちろん、仕事が嫌いだったわけではありません。むしろ大好きだからこそ、たくさんのエネルギーを注いできました。
けれど、それ以外の大切なものを置き去りにしていたことに、このとき初めて気づいたのです。
仕事ではなく、もっと愛にエネルギーを注ごう
3日目、私はこれからの人生について深く考えました。
もっと自分がやりたいことを思い切り楽しもう。もっと冒険しよう。家族や周りの大切な人たちと、もっと一緒に過ごそう。
そして、心の底からこう決めました。
これからは、仕事だけではなく、愛にもっとエネルギーを注ごう。
日常生活の中では、やるべきことや目の前の仕事に追われ、自分の本当の望みをじっくり見つめる時間は、なかなか取れません。
けれど、光も音も刺激も少ない暗闇の中では、自分から目を逸らすことができません。
瞑想とは、自分自身を見つめ直すことです。ダークルームで過ごした時間は、私にとって人生の方向を見つめ直す、大きなきっかけになりました。
4日目から感じ始めた光と、深い愛の感覚
4日目を迎える頃になると、暗闇の中で、白い光がフラッシュのように見える感覚が現れ始めました。
外から光が入っているわけではありません。それでも、目を閉じていても開けていても、光を感じることがありました。
私はセッション以外の時間にも、できるだけ長く瞑想するようになりました。
すると瞑想中、聖母マリアの姿が心に浮かび、深く優しい愛に包まれるような感覚を体験しました。
その愛は、思わず涙があふれるほど穏やかで、温かなものでした。
その後も、パラマハンサ・ヨガナンダやイエス・キリスト、観音様、ユニコーンなど、さまざまな存在が心に浮かびました。
シータヒーリングでは、自分から高次の存在に意識を向けて会いに行くような感覚があります。けれど、このときは、深い瞑想の中で向こうから自然に現れてくれたように感じました。
それらが客観的に何だったのかを説明することはできません。それでも私にとっては、自分の内側にある愛や祈り、深い意識とつながる、とても鮮明な体験でした。
亡き祖母が教えてくれた、私のもう一つの願い
6日目の瞑想中、大好きだった亡き祖母が頭上に現れたように感じました。
祖母の存在を感じた瞬間、私の中から、思いがけない願いが浮かび上がってきました。
「私はいつか自分もおばあちゃんになって、孫をかわいがりたかったんだ」
それまでの私は、仕事や自分の使命について考えることはあっても、家族と過ごす未来や、子どもたちに愛を注ぐ人生について、深く考えたことがありませんでした。
けれど振り返れば、ミャンマーでカフェを始めたときも、その根底には、親のいない子どもたちのために学校を作りたいという思いがありました。
私は本当は、もっと子どもたちに関わり、愛を注ぎたかったのだと気づいたのです。
暗闇の中で現れた「最高の私」
9日間、外からの情報がほとんどない状態で瞑想を続けていると、日常の雑念のさらに奥から、自分でも意識していなかった思いやビジョンが浮かび上がってきます。
そして最後に、私の中に「最高の私」の姿が現れました。
これまで思い描いてきた自分の未来像とは違い、細部までくっきりとした、とても鮮明なイメージでした。
その姿を見たとき、私は「ああ、私が今世で目指したいのは、ここなのだ」と深く腑に落ちました。
潜在意識の奥には、思考だけではたどり着けない、本当の望みや可能性が眠っています。外側からの刺激がなくなったことで、それまで聞こえなかった自分の内側の声が、はっきりと聞こえるようになったのかもしれません。
9日ぶりに光の中へ
そして、いよいよ最終日。暗闇に慣れた目を保護するため、サングラスをかけて外へ出ました。
9日ぶりに見る世界は、あらゆるものがキラキラと輝き、立体的で、生き生きとして見えました。
普段なら何気なく見過ごしてしまう光や色、植物や空の美しさ。その一つひとつが、まるで初めて見るもののように感じられました。
ダークルームで得たものは「不食」ではなく人生への気づき
参加する前の私は、プラーナや不食という考え方にも興味を持っていました。実際のリトリートでは、施設から提供される飲み物を取りながら過ごし、食べることや身体との関係について考える時間もありました。
しかし、今振り返って最も大きかったのは、食べる・食べないということではありません。
私が9日間のダークルームで本当に受け取ったものは、自分がこれから、どのように生きたいのかという気づきでした。
仕事だけに夢中になるのではなく、自分が心からやりたいことを楽しむ。新しい世界へ冒険する。家族や大切な人と過ごし、愛にエネルギーを注ぐ。
そして、自分の内側に眠っている「最高の私」を生きる。
完全な暗闇の中に入ったからこそ、それまで見えていなかった自分の本心が、はっきりと見えてきたのだと思います。
私たちは、実際にダークルームへ行かなくても、瞑想によって外側の世界から少し離れ、自分の内側へ意識を向けることができます。
もし今、「本当はどう生きたいのか分からない」「自分の望みよりも、仕事や周囲の期待を優先してしまう」と感じているなら、まずは静かに目を閉じ、自分の心に問いかけてみてください。
私は、これから何にエネルギーを注ぎたいのだろう?
その答えは、あなたの潜在意識の中に、すでに眠っているかもしれません。
潜在意識の声を受け取り、本当の自分を目覚めさせたい方へ
シータヒーリングでは、脳波を深くリラックスしたシータ波の状態へ導き、潜在意識にある思い込みや本当の望みに気づいていきます。
「自分が本当に望んでいる人生を知りたい」「潜在意識を書き換えて、現実を変えていきたい」という方は、シータヒーリングの学びを体験してみませんか?









